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220105 アヒルの尻

●Daedelusの“Invention”というアルバムをしばらく聴いている。ジャンル的にはエレクトロニクスでおそらく実験音楽のたぐいなのだけど8曲目の“Experience”が個人的には恐ろしいほど寂しさを掻き立てられるサウンドだった。
子どもの頃、今は廃盤となってしまったゴンチチの『VACANCE』を母の運転する車でよく聴いていた。なかでも11曲目“Ducky Hip”という曲とその次の曲でありラストを飾る“Walts in Blue”が大好きだった。そのアルバムを聴くたび、青空のよく合う南国にいるかのようなひたすら日向の音楽であるducky〜が終わったあと、ポップで軽快なテンポではありつつアコーディオンの静かなイントロで始まるwalts〜がくるものだから、アコーディオンの音に対して「真っ盛りをすこし過ぎた、あるいはたそがれどき」のイメージを子どもながら完璧に学習してしまった。Daedelusの話に戻ると“Experience”にもミニマルで単調なコードの繰り返しではあるのだがアコーディオンが使われていて、時間経過がどういうものなのかを植え付けられた原体験を呼び覚ましてくる。コンパクトでちょっと映画音楽っぽいのも余計にそれを引き立てるのかもしれない。

●誕生日近いしいい歳だしそろそろ普段なら見向きもしないような値段のバッグでも買ってやるか〜自分に、と思いサイトを巡っていたんだけどブランドものだと本当にお高くて目ん玉飛び出た。しかもこりゃ気をつけないとなあと銭勘定しながら選んでても、たとえば40万円のものを見たあとに20万前後の値札を見たりするとオホォ安いやんけ〜と脳みそが勝手にバグって余計に恐ろしい。安くないよ。
誕生日を理由に高えバッグになぜ見向きしたかというと(自分にとって)コスパ度外視のそれなりの値段するものを買うメリットを直感的に理解し始めたからだ。ホイホイ人のいらないもんを受け取っては使いこなせないのを繰り返すタイプの自分にとって、コストは多少かかっても心底気に入ったものだけを選びきちんと手入れしながら身の回りに置く行為を重ねていくことが、自分なりに愛着のある暮らしに繋がると確信しつつある。だから自分の金で買うことも重要である。
しかし高い アクセサリーにしよかな〜(日和)
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